“実誼”の読み方と例文
読み方割合
じつぎ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
脚絆に草鞋わらじがけという実誼じつぎなりで一年の半分は山旅ばかりしているので、画壇では「股旅の三十郎」という綽名あだなをつけている。
生霊 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
千人にもあまる乱破の結束が大炊介をかげの大将にし、当人の好むと好まぬにかかわらず、日毎、実誼じつぎ合力ごうりきをしていると知ったら、心の慢った蘆屋道益でも
うすゆき抄 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
マロッコの杖をかかえて入ってくるところなどは大学教授とでもいいたいような実誼じつぎな見かけで、ちょっとした身振りの中にもなにか謎のような美しさがあった。
復活祭 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)