なほ其前そのまへさかのぼつてまうしますると、太閤殿下たいかふでんか御前ごぜんにて、安楽庵策伝あんらくあんさくでんといふ人が、小さいくは見台けんだいの上に、宇治拾遺物語うじしふゐものがたりやうなものをせて、お話をたといふ。
落語の濫觴 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
安楽庵策伝あんらくあんさくでんの『醒睡笑せいすいしょう』は、元和げんな年間に書き上げたという笑話集だが、その中には「祝ひ過ぎるもなもの」という題で、そのような例が数多く出ている。
こども風土記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
元和げんな九年安楽庵策伝あんらくあんさくでん筆でわが邦落語の鼻祖といわるる『醒睡笑』巻一に