学校こゝ)” の例文
旧字:學校
梅子は握られし銀子の手を一ときは力をめて握り返へしつ「いゝえ、銀子さん、私は学校こゝに居た時と少しも変らず、貴嬢を真実の姉とおもつて居るんです」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
日常いつもさうおもふんですの、貴嬢の深い心の底にほんとに恋といふものがないんだらうかと——学校こゝに居た頃の貴嬢のことは私、く知つててよ、貴嬢の御心は、だ亡き阿母おつかさんおもうるはしききよき愛にあふれて
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)