をば)” の例文
およしをば六騎ろつきがながれ、我が乳母めのと、そのかの一人。笛鳴るに太鼓とよむに、水祭また御らうぜよ、舟よしと、さて棹さしぬ。
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
海老腰や家の子のをば、寺詣で左手後ひだりあとあて、片手杖、なむなむのをば和子わこよしと、こなたかなしと、ひさびさぞよくわせぬとぞ、せはしとぞ、早や膳まゐる。
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
綿うたすをばはさもあれ、提灯屋おいの猫脊が、さてゑがく牡丹に唐獅子、太神宮祭近しと、子供組きほふよろしと、えやうやと受け合ふものから、向ひ屋の浄瑠璃の師匠、越太夫を我は。
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
雨しげし下田の根芹つみに出て濡れゐるをばかあの頬かむり
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)