奈辺どこ)” の例文
旧字:奈邊
樹々を震はせ………………………弱り弱ツた名残のが、見えざる光となツて、今猶、或は、世界の奈辺どこかにさまよふて居るかも知れぬ。
漂泊 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
そして、心の底の奈辺どこかでは、信吾がモウ清子の事を深く心にとめても居ないらしい口吻くちぶりを、何となく不満足に感じられる。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)