失物うせもの)” の例文
そうして天下国家の事から失物うせもの判断縁談金談吉凶禍福に至るまでを易を立てて自ら楽んだり人に施したりして、自分の易断の自慢話を初める。
何が何やらわからぬ中にも怪我と失物うせもののないのを悦び、金子と手紙は枕の下へ押し込んで、今度こそは真実ほんとに死んだようにぐっすり眠り、ちょうど今眼が覚めて表戸を開けたところだという。
○病人はなはだあやふし ○悦事よろこびごとなし ○失物うせもの出がたし
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
失物うせものはココにある、というお知らせだろう、)
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)