太緒ふとひも)” の例文
「絵だけ描いていれぱ、当人も世間も助かるものを、紫の太緒ふとひもを胸高々と、紋緞子もんどんすはかま引摺ひきずって、ひとが油断をしようものなら、白襟を重ねて出やがる。歯茎が真黒まっくろだというが。」
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)