“太柱”の読み方と例文
読み方割合
ふとばしら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
目に見えぬ金剛縄こんごうじょう太柱ふとばしらに身をくくりつけられているのと同じであった。ただ歯の根をかんで、事の手違いを、悔いいきどおるしかなかった。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
うまいことを思いついて立派に言い退けたが、淡路守は、もう聞く興味もなさそうに、わざと冷然と太柱ふとばしらによりかかって、しきりに何かお書物を調べながら
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
太柱ふとばしらも、高い天井も、墨一色のしじまである。ただそのまんなか辺に、ぽつねん孤坐していた高氏の影だけが、微かに白い。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)