“天盃”の読み方と例文
読み方割合
てんぱい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まだそのきょのないうちから、謙信は、天文二十二年のまだ弱冠のころにいちはやく上京し、時の将軍義輝を介して、朝廷に拝し、天盃てんぱいを賜わり、種々の献上物を尊覧に入れなどして
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
酒は天盃てんぱい御下賜ごかしというようなことがあって見れば絶対には止められない。それは理性の人として交際の為めに時折度を過すことがないではないが、独りで晩酌を楽しむことはしない。
閣下 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
勿体なきことの極みと、すなわち翌年、万難を排し、上洛して、闕下けっかに伏し、親しく咫尺しせきを拝し、また天盃てんぱいを降しおかる。……実に謙信が弓矢る身に生れた歓びを知ったのはこのときにであった。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)