大饑饉おおききん)” の例文
きいても気の滅入めいる事は、むかし大饑饉おおききんの年、近郷から、湯の煙を慕って、山谷さんこく這出はいでて来た老若男女ろうにゃくなんにょの、救われずに、菜色して餓死した骨を拾い集めて葬ったので、その塚に沿った松なればこそ
怨霊借用 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)