大蠅おおばえ)” の例文
「あ、」と云つたが其の声咽喉のんどに沈み、しやにむに起き上らうとする途端に、トンと音が、身体中からだじゅうに響き渡つて、胸にとまつた別にの一ぴき大蠅おおばえが有つた。
蠅を憎む記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)