“大曲輪”の読み方と例文
読み方割合
おおぐるわ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
帰った後、惨たる一族の顔が、大曲輪おおぐるわの一室に集まった。どの顔も、眼は落ちくぼみ、髪は茫々として、血や泥や汗のうえに、さらに、い憂色に塗りつぶされていた。
剣の四君子:02 柳生石舟斎 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして、昼夜必死の防戦に、彼は搦手からめてから水の手までの線を死守し、父の家厳いえとしは、一族と共に、もっぱ大曲輪おおぐるわの指揮に当り、時には自身、大手の木戸まで出て、士卒と共に奮戦していた。
剣の四君子:02 柳生石舟斎 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
搦手からめての兵たちが、大曲輪おおぐるわから大手のあたりまでを、血眼ちまなこに、さがし合っていた。
剣の四君子:02 柳生石舟斎 (新字新仮名) / 吉川英治(著)