大天井だいてんじょう)” の例文
大天井だいてんじょうだけを越えてからは若干いくらか道は平易ゆるくなったがやがて槍ヶ岳へかかると共ににわかに一層険しくなり、女子供は行き悩んだが
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ウワーッ! という歓声、ただもう大歓声で、シャンデリヤの輝く大天井だいてんじょうゆるぎ落ちるかと思うような感激の旋風が、一階席からも二階席からも三階席からも四階席からもき起った。
恐怖の口笛 (新字新仮名) / 海野十三(著)
何せそう云ういい天気で、帆布が半透明はんとうめいに光っているのですから、実にその調和のいいこと、もうこここそやがて完成さるべき、世界ビジテリアン大会堂の、陶製とうせい大天井だいてんじょうかと思われたのであります。
ビジテリアン大祭 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)