夜凉よすずみ)” の例文
人は樹木じゅもく多ければ山の手は夏のさかりにしくはなけんなど思ふべけれど、藪蚊やぶかの苦しみなき町中まちなか住居すまいこそ夏はかへつて物干台ものほしだい夜凉よすずみ縁日えんにちのそぞろ歩きなぞきょう多けれ。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)