夕照ゆうでり)” の例文
国分寺につけば、そこで法月弦之丞に会えようと思うことを張合いにして、お綱と万吉は、その日、夕照ゆうでりをみながら少し無理なみちのりをかけ、もちの木坂の登りにかかった。
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
清見潟夕照ゆうでりひろし満汐の汐騒のかぎり舟の榜ぎつつ
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ばくとして山も樹木も見えない、ただ西の方に夕照ゆうでりの光だけがボッと虹色を立てている。
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)