夕々ゆうべゆうべ)” の例文
黄金おうごんたっときも知る。木屑きくずのごとく取り扱わるる吾身わがみのはかなくて、浮世の苦しみの骨に食い入る夕々ゆうべゆうべを知る。下宿のさいの憐れにしていもばかりなるはもとより知る。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)