“墨池”の読み方と例文
読み方割合
ぼくち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
六畳間には、顔の長い、頬のげた、そしてくぼんだ穴の中に鋭い眼のある老人が、漆黒しっこく腮髯あごひげをしごいて、いつも書見か、墨池ぼくちに親しんでいる。
田崎草雲とその子 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いかにお過しかと、彼がそっと光秀の居室をうかがってみると、光秀は毛氈もうせんのうえに筆洗や墨池ぼくちをならべ、一巻の絵手本をひろげて、他念なくの稽古をしていた。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)