塗長持ぬりながもち)” の例文
三ツうろこの大紋打った素襖すおう烏帽子えぼしの奉行の駒を先にして、貝桶、塗長持ぬりながもち御厨子みずし、黒棚、唐櫃からびつ屏風箱びょうぶばこ行器ほかいなど、見物の男女は何度も羨望の溜息をもらしていた。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)