“塗盃”の読み方と例文
読み方割合
ぬりさかずき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
昔の貴人公子が佩玉はいぎょくを楽んだように、かちりと前歯に当る陶器のかすかな響には、鶴や若松を画いた美しい塗盃ぬりさかずきよろこびも、忘れしめるものがあった。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
塗盃ぬりさかずきに冷めたい酒をしめやかに飲み廻しただけで、何を見たやら分らない気持で帰って来た。
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
是は一つずつ離したやや小さな塗盃ぬりさかずきで、始めから客人の御膳おぜんごとに附いている。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)