基米キロ)” の例文
貨物列車——トラック——輜重車しちょうしゃ——食糧配給車という順序にリレーされながら一直線にヴェルダンの後方十基米キロの処に在る白樺の林の中に到着した。
戦場 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
しかも学校まではまだ五基米キロ以上あるのだから、愚図愚図ぐずぐずすると時間の余裕が無くなるかも知れない……だから俺はここに立佇たちどまって考えていたのだ。
木魂 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
現に左手の二三基米キロの地平線上に、わずかに起伏している村落の廃墟には、数日前から二個大隊の工兵が、新しい大行李と一緒に停滞したまま動き得ないでいる状態である。
戦場 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
線路を行けば学校まで一直線で、せいぜい三基米キロぐらいしか無いのだから、こころもち急ぎさえすれば二十分ぐらいの節約は訳なく出来る……そうだ……鉄道線路を行こう……。
木魂 (新字新仮名) / 夢野久作(著)