坐直いなお)” の例文
しかもひたりと坐直いなおって、杯を、目ざすお京の姿にそうとして置くのが、畳もへりも、炉縁も外れて、ずか、と灰の中へ突込もうとして、と手を引いて、ぎょっとしたように四辺あたりを視た。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)