土地つち)” の例文
洲の後面うしろの方もまた一尋ほどの流で陸と隔てられたる別世界、全然まるで浮世の腥羶なまぐさ土地つちとは懸絶れた清浄の地であつたまゝ独り歓び喜んで踊躍ゆやくしたが
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
小山は、支配人が興味を持つことなら、もう十年間も土地つちを踏んだことのない内地の、新聞紙上だけの政治にも、なか/\興味をよせた。——よせた振りを見せた。
武装せる市街 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
土地つちより生るる敵手のまへ
決闘 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
愛なる土地つちのうらやすに
小曲二十篇 (新字旧仮名) / 漢那浪笛(著)
洲の後面うしろの方もまた一尋ほどの流れでおかと隔てられたる別世界、まるで浮世のなまぐさい土地つちとは懸絶かけはなれた清浄しょうじょうの地であったままひとり歓び喜んで踊躍ゆやくしたが
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
いんさんとして土地つちを掘る
冷やけき土地つちにひたりて
小曲二十篇 (新字旧仮名) / 漢那浪笛(著)
みつめる土地つちの底から
子供は土地つちを掘る。