園部そのべ)” の例文
高島十太夫が新九郎に語り出した稀代の人物というのは、この山村の渓流を下ること九里ばかりの園部そのべの町に、すばらしい道場を張っている大円房覚明だいえんぼうかくめいという者のことであった。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
京橋に南方相手の大きな貿易商、園部そのべ洋行を経営していた園部家の本宅で、英夫の家とも親しくしていたが、あきないに失敗してから、主人公も亡くなり、今は東北の田舎に住んでいるはずだった。
秘境の日輪旗 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
持同心跪踞ひざまづき居る時に警蹕けいひつの聲ともろともに月番の老中志州ししう鳥羽とばの城主高六萬石從四位侍從松平右近將監しやうげん乘包のりかね殿上座に着座ちやくざあり右の方三でふほど下り若年寄上州館林たてばやしの城主高五萬石從五位に朝散太夫てうさんのたいふ太田備中守源資晴すけはる殿引き續いて寺社奉行丹羽たんば國永井郡園部そのべの領主高二萬六千七百石從五位朝散太夫小出信濃守藤原英貞ふぢはらひでさだ殿大目付には
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)