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四辺
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そこいら
ふりがな文庫
“
四辺
(
そこいら
)” の例文
旧字:
四邊
それは
酔漢
(
よいどれ
)
の声でした。静な雪の夜ですから、濁った
音声
(
おんじょう
)
で
烈
(
はげ
)
しく呼ぶのが
四辺
(
そこいら
)
へ響き渡る、思わず三人は顔を見合せました。
旧主人
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
急に
四辺
(
そこいら
)
が明るくなったかと思うと——秋の日が暮れるのでした。暗い三分心の光は煤けた壁の錦絵を照して、棚の
目無達磨
(
めなしだるま
)
も煙の中に
朦朧
(
もうろう
)
として見える。
藁草履
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
前の晩に見たよりは、家の内の住み荒された
光景
(
ありさま
)
も余計に目についた。
生家
(
さと
)
を見慣れた眼で、部屋々々を眺めると、未だ
四辺
(
そこいら
)
を飾る程の道具一つ出来ていなかった。
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
ふと眼を覚まして
四辺
(
そこいら
)
を見廻した時は、暮色が
最早
(
もう
)
迫つて来た。向ふの田の中の
畦道
(
あぜみち
)
を帰つて行く人々も見える。荒くれた男女の農夫は幾群か丑松の
側
(
わき
)
を通り抜けた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
居残る人足は腰を
曲
(
こご
)
めて御仮屋を取片付ける最中。幕は畳み、旗は下して、
遽
(
にわか
)
に
四辺
(
そこいら
)
が寂しくなった。細々と白い煙の上る松蔭には、店を仕舞って帰って行く商人の群も見える。
藁草履
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
軈て焼場の方へ送られることに成つた頃は、もう
四辺
(
そこいら
)
も薄暗かつたのである。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
“四辺”の意味
《名詞》
辺り。周辺。
四つの辺。
(出典:Wiktionary)
四
常用漢字
小1
部首:⼞
5画
辺
常用漢字
小4
部首:⾡
5画
“四辺”で始まる語句
四辺形