むき)” の例文
龍卷は島を離れて走る如し。翁。此小舟の若し岩に觸れて碎けずば幸なり。語未だ畢らず、龍卷のむきは一轉せり。一轉して吾舟の方に進めり。そのきこと飇風へうふうの如し。
熔巖は同じむきに流れ行くものなれば、好事かうずのものは歩み近づきて迫り視ることを得べし。杖のさき又は貨幣などを揷込さしこみて、熔巖の凝りて着きたるを拔き出し、こを看たる記念にとて持ち行くものあり。