嗄声しわがれごえ)” の例文
旧字:嗄聲
今日もその為にわざと残してあった隅っこの椅子に一人離れて腰かけて、暫く黙って一同の会話を聞いていたが、突然太い嗄声しわがれごえで喋り出した。
悪霊 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
理髪所とこやの裏が百姓で、牛のうなる声が往来まで聞こえる、酒屋の隣家となり納豆売なっとううりの老爺の住家で、毎朝早く納豆なっとう納豆と嗄声しわがれごえで呼んで都のほうへ向かって出かける。
武蔵野 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
嗄声しわがれごえ
それは一種名状めいじょうがたい、浪花節語りの様な嗄声しわがれごえであった。そいつが、どこにいるのかは、ちょっと見当がつかなかった。
妖虫 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
若者は口にメガフォンを当てて、嗄声しわがれごえをふりしぼり、夢中になって客寄せの口上こうじょうを呶鳴っている。
悪魔の紋章 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
すると、中からドアが細目に開いて、鬚もじゃの顔がチラッと覗いたが、低い嗄声しわがれごえ
妖虫 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)