“納豆売”の読み方と例文
旧字:納豆賣
読み方割合
なっとううり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
朝になると欠かさず通る納豆売なっとううりの声が、かわらとざしもの色を連想せしめた。宗助は床の中でその声を聞きながら、また冬が来たと思い出した。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
子規居士の没前数日に口授した「九月十四日の朝」という文章を読むと、朝納豆売なっとううりが来たのを聞いて、家人にこれを買わせる話が書いてある。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
理髪所とこやの裏が百姓で、牛のうなる声が往来まで聞こえる、酒屋の隣家となり納豆売なっとううりの老爺の住家で、毎朝早く納豆なっとう納豆と嗄声しわがれごえで呼んで都のほうへ向かって出かける。
武蔵野 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)