喚問かんもん)” の例文
喚問かんもんしても、猜疑さいぎして上洛せぬとすれば推問使すいもんしを下向させて、将門の真意と、実情を、たしかめて見るべきではあるまいか
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お待たせ申して相済みません。私は外へ出ていました。……あなたの喚問かんもんを避けるためではなく、その話をするために、たぶん呼び返されるだろうと思われる事件を
鎌倉喚問かんもんの厄に遭って、あやうく死をまぬがれて都へは返ったものの、あれ以後は、わが家の門を十歩も出れば、はや背後うしろには、放免(密偵)臭い男がいて来おるような有様でな——。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)