喉頸のどくび)” の例文
その一目で、ハンズと彼の仲間の男とが絡み合って猛烈な組打をやっており、互に相手の喉頸のどくびをひっ掴んでいるのが見えたのである。
慌てて自分で拳銃なぞを自分の喉頸のどくびへ当てずとも、いつでも死ねるではないかという気持がしたからであった。
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
階段の下に立っているリンディーの傍にしゃがんで、高夏は平手でしきりに犬の喉頸のどくびを撫でていた。
蓼喰う虫 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
まだ痛そうに、片手で殴られた頬、片手で喉頸のどくびをさすりながら、若者は胆を抜かれたように見送っていた。来太は拾いあげた鞄を右手に歩幅の広いかけ足で国道のほうへとびだしていった。
花咲かぬリラ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)