告別いとまごひ)” の例文
遠方ゑんほう左遷させんことまり今日けふ御風聽ごふいてうながらの御告別いとまごひなりとわけもなくいへばおたみあきれて、御串談ごじようだんをおつしやりますな
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
比世の思ひ出に、それとはなしに餘所ながらの告別いとまごひとは神ならぬ身の知り給はぬ小松殿、瀧口が平生の快濶なるに似もやらで、打ち萎れたる容姿を、いぶかしげに見やり給ふぞことわりなる。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)