吹攫ふきさら)” の例文
ふらりと廊下から、時ならない授業中に入って来たので、さすがに、わっと動揺どよめいたが、その音も戸外おもての風に吹攫ふきさらわれて、どっと遠くへ、山へつかるように持ってかれる。
朱日記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)