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向方
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むこう
ふりがな文庫
“
向方
(
むこう
)” の例文
窓の下はまだ朝霧が立ちこめていたが、
芋
(
いも
)
畑の
向方
(
むこう
)
側にあたる栗林の上にはもう水々しい光が
射
(
さ
)
して、栗拾いに駈けてゆく子供たちの影があざやかだった。
鬼涙村
(新字新仮名)
/
牧野信一
(著)
「あれは奥さんが、上でしょうとお訊きになったから、大したこともありませんとお答えしたんです。無論実力では負けない積りですけれど、
向方
(
むこう
)
は要領が好いから敵いません」
求婚三銃士
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
そのうちに
向方
(
むこう
)
の社殿のあたりから、妙に不調和な笑い声とも鬨の声ともつかぬどよめきが起って、突然二十人ちかい一団がわッと風を巻いて森を突き走り出た。
鬼涙村
(新字新仮名)
/
牧野信一
(著)
そうこうしているうちに
向方
(
むこう
)
の円光の中には様々な人影が次第に増して来て、焚火のまわりをグルリと取り巻いて、景気の好い仕事を見物している。彼らは、口々に
悦
(
よろこ
)
びの言葉を発しているらしい。
吊籠と月光と
(新字新仮名)
/
牧野信一
(著)
向
常用漢字
小3
部首:⼝
6画
方
常用漢字
小2
部首:⽅
4画
“向”で始まる語句
向
向日葵
向島
向側
向後
向脛
向背
向直
向合
向柳原