“名札”の読み方と例文
読み方割合
なふだ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
中島角右衛門という名札なふだをわたくしの前に出しましたから、こっちもかたのごとくに初対面の挨拶をしていますと、槇原の旦那は待ち兼ねたように云うんです。
半七捕物帳:11 朝顔屋敷 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
あんたやちうことが、なんで分つたと思てなはる。先刻さつき大阪で。……あの荷物の名札なふだを見ましたんやがな。
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
私は父の名札なふだの後に見知らぬ人の名が掲げられたばかりに、もう一足も門の中に進入すすみいる事ができなくなったのかと思うと、なお更にもう一度あの悪戯書いたずらがきで塗り尽された部屋の壁
伝通院 (新字新仮名) / 永井荷風(著)