口占くちずさみ)” の例文
急ぎ起きて『あかでしも朝寝あさいしつ』と言ひ/\、衣整なつて『おん口占くちずさみに酬いまつらむ、笑ひなしたまひそ』とて
『聊斎志異』より (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
その子等の絶えず口占くちずさみのやうにして云つて居ますことは、二字三字活字になつて本の中に交つても発売禁止を免れることの出来ないやうな言語なのです。そればかりなのです。
遺書 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
明くれば早暁覊亭きていを出で、馬車に投じて高雄山に向ふ、この時のわが口占くちずさみ
三日幻境 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)