卜居ぼっきょ)” の例文
余も遂にその気になって本郷台町の柴山という下宿に卜居ぼっきょすることにした。居士は早速その家へ訪ねて来て
子規居士と余 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
「重巌に我卜居ぼっきょす、鳥道人跡を絶つ、庭際何の得る所ぞ、白雲幽石を抱く……俺の住居すまいは雲州の庭だ」
柳営秘録かつえ蔵 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
この紀行に見る所の人名にしてわたくしのたずね得たものは春濤、円桓、泥江の三人のみである。森春濤は文久三年五月に名古屋桑名町三丁目に卜居ぼっきょし詩社を開いていた。僧円桓は春濤の門人。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
重巌じゅうがんニ我卜居ぼっきょス、鳥道ちょうどう人跡ヲ絶ツ、庭際ていさい何ノ有ル所ゾ、白雲幽石ヲ抱ク」
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
再び京師けいしに滞留して聖護院法親王に仕えた時は「近衛街このえがい」に卜居ぼっきょした。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)