千代田ちよだ)” の例文
名探偵明智小五郎の事務所は、一年ほどまえから千代田ちよだ区にあたらしくたった麹町こうじまちアパートという高級アパートに、移っていました。
黄金豹 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
松島を旗艦として千代田ちよだ厳島いつくしま橋立はしだて比叡ひえい扶桑ふそうの本隊これにぎ、砲艦赤城あかぎ及びいくさ見物と称する軍令部長を載せし西京丸さいきょうまるまたその後ろにしたがいつ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
『八島』の後から、つづいて姉妹艦の『千代田ちよだ』と『秋津洲あきつしま』が、むくむくッと渦巻を湧きたたせて浮き上ったが、内火艇は全速力で、湾の一番奥にある、富士洞窟に向って急行しているのだ。
昭和遊撃隊 (新字新仮名) / 平田晋策(著)
それから二、三日たった、あるばんのこと、こんどは千代田ちよだ区の、やしき町のまんなかに、銀色のやつが、あらわれたのです。
夜光人間 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
ある夕方、千代田ちよだ区の大きなやしきばかりのさびしい町を、ふたりの学生服の少年が、歩いていました。
探偵少年 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
千代田ちよだ区の明智探偵事務所の書斎で、名探偵明智小五郎と助手の小林少年が話しあっていました。
青銅の魔人 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
マユミさんは、おとうさんの花崎検事のおうちに、用事があって出かけた帰り道、電車をおりて、千代田ちよだ区のさびしい町を、麹町アパートのほうへ、歩いていきました。
妖人ゴング (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)