冠冕かんむり)” の例文
いばら冠冕かんむりを編みて冠らせ、「ユダヤ人の王安かれ」と礼をなし始め、またあしにてその首をたたき、つばきし、ひざまずきて拝しました。
ここにピラト、イエスをとりて鞭つ。兵卒ども茨にて冠冕かんむりをあみ、そのかうべにかむらせ、紫色の上衣をきせ御許に進みて言ふ『ユダヤ人の王やすかれ』而して手掌にて打てり。
鬼神 (新字旧仮名) / 北条民雄(著)
「うちいつでもヨハネ伝の十九章を読むんよ。神様有つても無うてもええわ。キリストさまは茨の冠冕かんむりを被せられるんね。うち、あすこのところが、たまらんほど好きん。」
鬼神 (新字旧仮名) / 北条民雄(著)