“内苑”の読み方と例文
読み方割合
ないえん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いかに広い皇居の内苑ないえんにせよ、この叫びが、どこかへ届いていないはずはない。近くには侍従ノ寮や内監鈴ないかんれいの建物もあったのだ。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さっきからその高氏は、掖門えきもんろう床几しょうぎをおいて、内苑ないえんの梅でも見ている風だったが、ふとぎりかけた部将の佐野十郎へ、こう呼びかけた。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼はすばやく短刀をぬいて「山東宋江さんとうのそうこう」の四字だけを切り取り、さっと内苑ないえんから姿をくらまして、元の酒楼へと帰って来た。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)