“掖門”の読み方と例文
読み方割合
えきもん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さっきからその高氏は、掖門えきもんろう床几しょうぎをおいて、内苑ないえんの梅でも見ている風だったが、ふとぎりかけた部将の佐野十郎へ、こう呼びかけた。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大内裏の外郭がいかくをなす十二の門のほかに、べつに掖門えきもんとして、上東門院と、上西門院とがある。王城の森の北端、殷富いんぷ門の先に見えるのが、それである。
彼も去り、高氏も床几を立って、ふと掖門えきもんの梅の下に立ったときである。やっと六波羅の使いが見えたらしく、彼方から兵に案内されて来る者があった。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)