“典故(てんこ)” の例文
煩雑な典故(てんこ)を尚(とうと)んだ、殿中では、天下の侯伯も、お坊主の指導に従わなければならない。斉広には一方にそう云う弱みがあった。
煙管 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
その故は何かというに『鶉衣』の思想文章ほど複雑にして蘊蓄(うんちく)深く典故(てんこ)によるもの多きはない。それにもかかわらず読過其調の清明流暢(りゅうちょう)なる実にわが古今の文学中その類例を見ざるもの。
雨瀟瀟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)