“典故”の読み方と例文
読み方割合
てんこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
煩雑な典故てんことうとんだ、殿中では、天下の侯伯も、お坊主の指導に従わなければならない。斉広には一方にそう云う弱みがあった。
煙管 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
その故は何かというに『鶉衣』の思想文章ほど複雑にして蘊蓄うんちく深く典故てんこによるもの多きはない。それにもかかわらず読過其調の清明流暢りゅうちょうなる実にわが古今の文学中その類例を見ざるもの。
雨瀟瀟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)