“其帳(それ)” の例文
其帳(それ)を引き上げて内に入るとまた庭があって、その庭の横口が即ち客室でシナ風の障子に白い切布(きれ)を張り、そのまんなかに硝子(ガラス)を入れてある。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
筆なんか其帳(それ)へ記入する時のほか手にしたこともないという仁だから、いくら錆(さ)びた庭面に春の日が斑(まだら)に滑ろうが、あるかなしかの風に浮かれて桜の花びらが破れ畳に吹きこんでこようが
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)