“光物”の読み方と例文
読み方割合
ひかりもの100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その間、覆面の侍は、幾度か刀を抜きかけたが、前を行く武士の体から光物ひかりものでも射すかのように気遅れして果たさなかった。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
葦原醜男は心の中に、この光物ひかりものの正体を怪しみながら、暫くは眼が暗黒に慣れる時の来るのを待つてゐた。
老いたる素戔嗚尊 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
暗闇を裂く様な、烈しい音響が耳をつんざいたかと思うと、いきなり夫の首に取りすがった千代子の頭上に、パリパリと火花が散って、化物の様な五色ごしき光物ひかりものが拡ったのです。
パノラマ島綺譚 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)