元成もとなり)” の例文
「はい。……その戦が起ったため、良人の元成もとなりどのも、元の武士に返らねばならないことになりました。それで、ただもう一心に……」
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「……では何か、そなたの良人元成もとなりも、ついに芸道への望みもすて、以前の武家に返らねばならなくなったか」
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
元成もとなりどの。わしは急がぬ旅じゃが、ひと夜を共に、もっとかた、ゆく末、語りおうてみる気はないか」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それに元成もとなりさまとて、女子おなごづれでは、万一のさい、再び先夜のような御難儀にも陥ちかねませぬ
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
元成もとなりは、正成の姿を見ると、すぐきあげるように、こういった。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)