傍題はうだい)” の例文
其は其として、昔から家の娘を守つた村々は、段々えたいの知れぬ村の風に感染かまけて、忍びづまの手に任せ傍題はうだいにしようとしてゐる。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
飲むも飲まぬも読むも読まぬも、人〻の勝手で、刀根とねの川波いつもさらつく同様、紙に鉛筆のあたり傍題はうだい
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
言ひたい傍題はうだいな事を言つて居る人々も、たつた此一つの話題を持ちあぐね初めた頃、噂の中の紫微内相藤原仲麻呂の姪の横佩家の郎女が、神隠しに遭つたと言ふ
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)