傍路わきみち)” の例文
話が傍路わきみちに入りましたが、僕はそういう意味で、蕎麦屋の主人に対して、一種の聯想診断をやったのです。僕は彼に色々の話をしかけました。それも極くつまらない世間話をね。
D坂の殺人事件 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
だが、傍路わきみちへはいってはならない。そんなことはあまりにわかり切ったことなのだ。それはやっぱり、飯の食えない、健康体の人たち、すなわち労働者たちが、命じられている仕事の一つなのだ。
海に生くる人々 (新字新仮名) / 葉山嘉樹(著)
傍路わきみちからユダは先へ廻った。
銀三十枚 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
少し話が傍路わきみちにそれたが、僕がRを訪問したのは、今いった日曜日の、丁度ひる頃だった。先生相変らず机にもたれて、何かの書物をひもどいていた。そこへ僕がはいって行くと、大変喜んで
百面相役者 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
話は飛んでもない傍路わきみちへそれたものだ。
海に生くる人々 (新字新仮名) / 葉山嘉樹(著)