トップ
>
俯向
>
うつむけ
ふりがな文庫
“
俯向
(
うつむけ
)” の例文
……さ、お横に、とこれから腰を
揉
(
も
)
むのだが、横にもすれば、
俯向
(
うつむけ
)
にもする、一つくるりと返して、ふわりと柔くまた横にもしよう。
怨霊借用
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
尚
(
また
)
、其外に、
俯向
(
うつむけ
)
になって居る上面、即ち背中や腰の部分に、火傷で
剥
(
む
)
けた所がありますネ、其地肌に暗褐色の網目形が見えます。
越後獅子
(新字新仮名)
/
羽志主水
(著)
私が驚いてお才の手から剃刀を取り上げた時は、ひどい血で、——お才はそのまゝ窓の中に
俯向
(
うつむけ
)
に倒れてしまつたのです。
銭形平次捕物控:331 花嫁の幻想
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
というが
疾
(
はや
)
いか、段に片足を上げて両手を
支
(
つ
)
く、裾を引いて、ばったり
俯向
(
うつむけ
)
に
転
(
のめ
)
った綺麗な体は、
結
(
ゆわ
)
えつけられたように階子に寝た。
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「お孃樣は首に繩をつけて、部屋の眞ん中に
俯向
(
うつむけ
)
に倒れて居なさるぢやありませんか」
銭形平次捕物控:090 禁制の賦
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
「ね、兄哥。死骸は
仰向
(
あふむけ
)
ぢやなくて、
俯向
(
うつむけ
)
になつて居たさうぢやないか」
銭形平次捕物控:090 禁制の賦
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「自害をしたもの——ことに喉笛を切つたものは、後ろへ反るものですが、これは女だてらに
大胡坐
(
おほあぐら
)
をかいた形になつて、
俯向
(
うつむけ
)
になつてますね——
納
(
をさめ
)
さんはそんなたしなみの惡い人ぢやなかつた筈で」
銭形平次捕物控:308 秋祭りの夜
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「息のあるのを介抱もせずに、
俯向
(
うつむけ
)
に投り出したといふのかい」
銭形平次捕物控:079 十七の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
俯
漢検1級
部首:⼈
10画
向
常用漢字
小3
部首:⼝
6画
“俯向”で始まる語句
俯向形
俯向加減
俯向伏
俯向勝