信実しんじつ)” の例文
旧字:信實
一体三藏と云う人は信実しんじつな人で、江戸の谷中七面前の下總屋と云う質屋の番頭奉公致して、事柄のわかった男でございますから
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
國のくの字も仰しゃる気遣きづかいはありませんよ、それですから貴方が本当に信実しんじつがおあり遊ばすならば、私のねがいかなえて、うちの殿様を殺して下さいましな
うち出入ではいる者一同から、おさんどんにまでも宜く勤めますが、決しておべっかでするのではなく、信実しんじつに致しますので、番頭が肩が張ったと云えばぐにうしろへ𢌞ってたゝきます。
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
私は彼様あんな煩いなどが有って、お前さんが無かったら大変な所を、信実しんじつに介抱して下すったので、お前さんの信実は見抜いたから、その信実には本当に感心してほれる……と云う訳じゃア無いが
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)