伽婢子おとぎぼうこ)” の例文
伽婢子おとぎぼうこの昔から日本も随分怪談に恵まれているが、その話は多くは似たり寄ったりで、事実談として紹介されているものも大抵千遍一律である。
怪談綺談 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
伽婢子おとぎぼうこ」巻の十二に「大石おおいし相戦あいたたこう」と題して、上杉謙信うえすぎけんしん春日山かすがやまの城で大石が二つある日の夕方しきりにおどり動いて相衝突し夜半過ぎまでけんかをして結局互いに砕けてしまった。
化け物の進化 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
その上に支那の「剪燈新話せんとうしんわ」の中の牡丹燈記や、それに材を得た浅井了意の『伽婢子おとぎぼうこ』や山東京伝の『浮牡丹全伝』をたよりに、よろしく膨大の譚を夢中で書き上げてしまったのだった。
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
伽婢子おとぎぼうこ」という書物によると、関東地方にこの現象が多いらしい
化け物の進化 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)