代人だいにん)” の例文
「用事が重なってすぐぬけられそうもないんだ。代人だいにんをやるから、待たずにはじめてくれよ。ゆっくりやっていてくれれば、終わるくらいには行く。じゃ」
ユモレスク (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
聞て長庵は猶もおそれず勿々なか/\以て左樣の事どもさらおぼえ御座無候程に白状はくじやうなどとは思ひも寄ぬ事なりと大膽不敵だいたんふてきにも白状せざれば越前守殿は丁字屋ちやうじや半藏代人だいにん文七とよばれ其方尋問たづねる次第巨細こさいこたへ成るやと有に文七しづかに頭を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
代人だいにんでは、いけないのでしょうか」
斜陽 (新字新仮名) / 太宰治(著)
「用事がかさなって、すぐには、ぬけられそうもない。代人だいにんをやるから、待たずに、はじめてくれよ。ゆっくりやっていてくれれば、終るころくらいには行けるから」
野萩 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
代人だいにんとは、若旦那も、しゃれたことをいうじゃないの。杜松さんをあたしのところへよこして、これで借りはないというわけなの。あんな暢気なひともないもんだ」
野萩 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)